
このたびワンチャー様からレビュー用に万年筆をご提供いただきました!!(2回目)
3月1日に発売したばかりの『世界樹万年筆』という木軸万年筆です。
サイトを見たり、実際に商品を手にとったりしてみると、ワンチャーさんもこの世界樹にはかなり力を入れているのではないかという印象!
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早速見ていきます。
まず箱から。

箱を開けると今度は木の箱が。

世界樹用にデザインされていたり、木の箱だったりと気合が入っていますね。
箱を開けると保証書などが入っていました。製品の購入日から1年間保証されています。

保証書をどけると世界樹万年筆が出てきました。

シュナイダー製のカートリッジインクがついてます。万年筆には予めコンバーターがセットされています。
ボトルインクでもカートリッジインクでもすぐに使い始めることができます。
というわけで今回は世界樹万年筆を毎日3週間ほど持ち歩き、実際に使ってきてのレビューです!
前回と同様、記事の内容はお任せいただけるとのことでいつもどおり書きます!!
ワンチャー世界樹万年筆(ステンレス中字)のレビュー

まずは世界樹万年筆の基本情報から。
- 機構 : カートリッジ・コンバーター両用式
- 材質 : サンダルウッド・黒檀
- 値段 : クリップ無:10,000円(税抜)/ クリップ有:15,000円(税抜)
材質(カラー)は現時点ではサンダルウッド(赤)と黒壇(黒)の2種類です。
私のは赤いサンダルウッドの方です。
付属品や大きさに関してはこちら。
- 重さ : 18 g (クリップ無)/ 24 g(クリップ有)
- 長さ : 140 mm (未使用時)/ 128 mm(キャップなし)/ 165 mm(筆記時)
- 太さ : 10 mm/16 mm(最大)
- 付属品 :コンバーター、インクカートリッジ、説明書 、保証書、専用化粧箱
写真だと大きく見えるかもしれませんが、キャップが少し大きいだけで実際に持ってみると持ちやすく、軽くて取り回しも良いです。
色合いがキレイな木軸

カラーはサンダルウッド(赤)と黒壇(黒)の2色あります。
個人の感性なので写真を見てご判断いただければ良いと思うのですが、きれいな色合いの軸です。
表面はすべすべとした気持ちの良い肌触り。しっかりと研磨されています。
クリップがシルバー925のいぶし銀

クリップはシルバー925。
銀のことはよく知らなかったのでシルバー925って何?と調べてみると、シルバー925とは銀の含有率を表していて、92.5%の銀が含まれているということらしいです。
銀100%だと柔らかすぎて強度が足りないため、一般的にアクセサリーなんかは他の金属を混ぜて強度を高めているそうです。
925はアクセサリーとしても価値が認められてるってことみたいですね。
クリップは温泉で有名な大分の硫黄泉で染め上げられていて、シブい見た目になっています。
軸のデザインがシンプルなので、クリップが良いアクセントに。
世界樹万年筆を作ったワンチャーは大分の会社さんなので、大分らしさを取り入れたかったのかもしれませんね。もし地元民だったり、好きな都市だったりしたらとても魅力的ですよね!
そして、『いぶし銀』ってもともとはこのように変色した銀のことだったんですね。勉強になりました。
銀が変色してしまうのは硫黄が原因らしいので、最初から硫黄泉で染められていることによって変色が気にならず手入れの手間が省ける効果がありそう。
キレイな銀色に輝いていたものが変色してきたら気になってしまいそうですが、最初からこんな感じになっていれば多少変色したとしても気にならないでしょう。
むしろ変化も味として楽しめそうです。木軸の変化とともにクリップの色の変化も見ていきたいところです。
クリップは着脱可能

クリップは万年筆を購入するときに有り無しを選べます。
別売りもしていて、あとからクリップだけ購入して取り付けることもできます。クリップ単品で買うのと万年筆と一緒に買うのとで値段に差は有りません。
ワンチャー公式サイトではクリップだけを購入できるようになっておらず、個別にメール連絡してくださいとのことでした。
楽天やヤフーではクリップだけでも販売されているので、そちらで購入するのが楽で良さそうです。
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クリップはシンプルな構造で、リングの圧力で軸についてるだけなので取り付けはとても簡単です。位置もキャップの好きなところにつけられます。
取り付けが簡単な反面、強く押せばクリップの位置がズレてしまう恐れはあります。
わざと押したり引っかかってしまったりでもしない限りは動きませんが、スーツの胸ポケットのように万が一クリップが外れても即落下とはならないようなところになら良いですが、そうでないようなところにはちょっと怖いですね。
じゃあクリップはなくてもよいのか?ということなのですが、クリップは廻り止めとしてあったほうが良いです。
クリップがないと軸が丸いので机の上に置いたときにコロコロと転がりやすく、落下してしまう恐れがあります。
クリップのリングは裏側が一部欠けた構造で、その部分を机に置くとペンが回らないように固定してくれます。正面を向いてくれるので気分的に良いです。(気分だけ)

ただ、クリップだけで値段が本体の半分もすると考えると割高に感じてしまいますね。合計金額だけ聞けば万年筆に慣れているとそんなことは思わないのですが。
素材が銀だということや手間を考えれば妥当なのだと思いますが、安価な素材のクリップが選択肢にあったら良いなーと思いました。
クリップなしであれば、ペントレーや筆枕など机の上にペンを置いておけるアイテムを使うのがおすすめです。
万年筆は家でしか使わないし、家にはペントレーなどがあるという場合にはクリップはなくても問題ないかと思います。
ペン先はステンレスや18金から豊富な選択肢

ペン先は【ステンレス、ステンレス金メッキ(+1000円)、ステンレスバイカラーメッキ(+1000円)】の3種があります。
ステンレスだけでなく18金(+13000円)もあります。
ステンレスのペン先はドイツのJowo社製で字幅は【EF,F,M,B】の 4種。
18金のペン先の字幅は【F,M,B】の3種。
さらにペン芯もプラスチックのほかエボナイト素材(+3000円または+5000円)のものが選べます。ペン芯の素材まで選べるとはマニアック!
※ペン芯はペン先の裏側にあるひだの入ったパーツです。
これだけ色々なタイプのペン先が用意されているものはなかなかないですね。
楽天やヤフーなどでは通常のステンレスタイプしか売っていないようなので、金メッキ、バイカラーや18金のペン先を選びたい方はワンチャー公式サイトから購入してください。
フロー渋め・・・と思ったら付属のインクが原因でした

フローがやや渋めで筆圧が弱いとインクが出にくいです。
ただ、最近使ってるロイヒトトゥルムというノートと違うノートに書いてみたら上の写真の通り、筆圧を抜いてなで書きしても問題なくインクが出ました。
近くにあった裏紙に同じように書いたら下の写真の通りでインクが出なかったので、紙との相性も大きいようです。いつも使っているロイヒトトゥルムでもここまでひどくは有りません。

(2020年4月18日追記)
これ、万年筆のフローの問題だと思っていたのですが、どうやらインクが原因だったようです。
付属のカートリッジインクだと上の写真のとおりだったのですが、コンバーターでパイロットのブラックインクにしたら同じノートにも全く問題なく書けました。
なので気にしなくて良さそうです。もし問題があれば違うインクを使ってみてください。
書き味は普通・・・だけど普通が一番
私が使用しているのはステンレスのペン先で、鉄ペンらしいともいえる硬めな書き味です。
滑らかさは普通な感じ。引っかかりはないですが、すごく滑らかというわけではなくほどほどいう感想です。
これくらいの滑り具合が字を書くには一番適しているのですよね。
滑らかな方が楽しいのですが、滑りすぎると字も下手になってしまいます。
万年筆に触れ始めてからしばらくは滑らかなほど良いものだと思っていたのですが、近頃はほどほどが使いやすいことに気づきました。
カリカリする、引っかかりを感じるなど書くのにストレスや支障さえなければ割と何でも受け入れちゃいます。
滑らかさが控えめなら実用的だし、滑らかだったらぬらぬらを楽しみたいときや速記したいときに使えます。
ヨーロッパタイプの両用型(コンバーター・カートリッジインク)

ヨーロッパタイプのコンバーターやカートリッジインクに対応しています。
付属のカートリッジインクがドイツのシュナイダーのものでした。
シュナイダーのカートリッジインクはかなり安価なのでおすすめです。
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シュナイダーの万年筆にはペリカンのコンバーターが使えたので、世界樹万年筆にもペリカンのコンバーターが使えそうです。(まだ試してません)
逆にウォーターマンは使えなさそう。そのあたりの話はこちらの記事に書いています。
世界樹万年筆のまとめ

シンプルで飾り気がないデザインが好きです。持っている木軸万年筆の中で1番好きですね。
ほどよい滑り具合で書きやすい万年筆です。
字幅も極細(EF)から太字(B)まで用意されているので用途に応じて選べます。
ステンレスのペン先だと木軸万年筆としては安価な部類だと思うので、木軸を使ってみたかったという方には良い選択肢の1つになるかと思います。
もっと安い木軸万年筆もありますが、ペン先がダメだったり、軸の加工が甘くて粗があったりします。
気に入ったので、これからもしばらくペンケースに入れて持ち歩こうと思います!
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公式サイトにも「今後」というフレーズもあることから、まだまだ増えていくことが期待されます!!
これからの展開が楽しみな万年筆です。
世界樹万年筆は、アートで世界を一つにつなぐという思いを実現していく基本モデルとなります。
WANCHERは今後、このモデルを素材として、日本の、そして世界中の素敵なアートが施された世界樹万年筆を実らせていきます。
ワンチャー公式サイトより
と思ったら、もう第二弾がつい先日発売されてました。
世界樹万年筆をベースに漆塗りした『世界漆』だそうです。
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いろいろな木の万年筆が増えていくのだと思っていましたが、よく読んでみると「このモデルを素材にアートが施された万年筆を実らせていく」とあるので、あくまで木は今の2種類(黒壇、サンダルウッド)ということなのかもしれませんね。
この漆も光沢感が良さげです。
(2020年3月31日追記)
ワンチャー様に確認したところ、アートの種類だけでなく、木の種類も増える予定ありとのことでした。
時期や種類はまだとのことですが、これは楽しみですね~!!
SNSの方で情報展開されるそうなので気になる方はフォローしてください。
このほかにもおすすめの万年筆について書いていますので、よかったらこちらもどうぞ!














