万年筆を使うようになると『にじみ』や『裏抜け』に悩まされることがあります。
ボールペンと比べてインクがドバっと出てしまう万年筆は書き味が滑らかで楽しい分、にじみやすさもあります。
せっかく書いた文字がにじんで汚くなってしまったり、ヒドいときには裏のページにまでにじみ出す『裏抜け』という事象になることも。
こうなるとテンションもだだ下がりでせっかくの万年筆ライフが楽しめません。
そんな万年筆でのにじみについての対処法をまとめました。
対策の中で一番カンタンでお金もかからないのは紙かインクを変えることです。
目次
紙を変える

お気に入りの万年筆やインクをそのまま使いたい場合には紙を変えるのが一番手っ取り早いです。
実際に使えるかどうかは万年筆やペン先、インクとの相性もありますが、私が使ってきた中でのオススメは『ニーモシネ』シリーズです。
万年筆でにじみにくいだけでなく、落ち着いた高級感のある外観がオシャレな万年筆ともマッチします。
インクを変える

顔料インクを使う
万年筆のインクにはいくつか種類があります。
万年筆で使われるインクの主流は染料インクと呼ばれるインクで、初心者には扱いやすくてオススメなのですが、にじんだり裏抜けしたりしやすいというデメリットがあります。
その反面、顔料インクはにじみにくい特徴があるので、顔料インクを使うというのも1つの手です。
オススメの顔料インクはセーラーの『極黒』『青墨』『蒼墨』です。一番人気の顔料インクです。
顔料インクは染料インクに比べて手入れに注意が必要です。顔料インクの注意点やおすすめの顔料インクについて気になる方はコチラも読んでみてください。
粘度が高いインクを使う
同じ染料インクでも商品によって粘度が大きく違うので、にじみやすいインクとにじみにくいインクがあります。
にじみの程度が軽い場合は粘度が高いインクを使うことで解消できることもあります。
ペリカンのインクは比較的にじみにくいと言われています。
万年筆の書き方を変える

万年筆の持ち方・書き方によって軽減できる場合もあるかもしれません。
筆の運びを速くする
万年筆はその名の通り噴水のようにドンドンとインクが出てくるので、ゆっくりとした筆運びだとドバドバとインクが出てしまい、にじむことになります。
筆運びが遅いという方は少し速くすることで解消できるかもしれません。
筆圧を抜いてかく
筆圧が強い場合にもペン先が開いてインクがたくさん出やすくなるので、そのぶんにじみやすくなります。
万年筆は筆圧を抜いてもかける筆記具なので、筆圧を意識したことがない方は筆圧をおさえてかくことを意識してしてみてください。
万年筆を変える

万年筆のペン先を調整する
書くときに出るインクの量(インクフロー)をおさえることでにじまなくなることがあります。
素人には難しいので、お店や万年筆のイベントなどでプロに調整してもらうほうが良いと思います。
ペン先が細めの万年筆を使う
字幅が太いペン先だとそれだけインクの量が多くなるため、にじみやすくなります。
細字(F)や極細(EF)など字幅が細いペン先の万年筆を使ったほうがにじみにくいです。
万年筆のにじみのまとめ

にじみについての対応は主にこの2つです。
- 紙を変える
- インクを変える
私は以前はとにかく一番安いノートを探して使っていたのですが、万年筆を使うようになってからにじみや裏抜けで使い物にならなくなってしまったので、紙を意識して良いモノを選ぶようになりました。
にじみに強い紙、裏抜けに強い紙というものはありますが、これらは万年筆とインクと紙の相性で決まってくるので、100%にじまない・裏抜けしない紙はないので色々試してみてください。
紙によって描いたときのインクの色合いや書き味もまったく違うので、自分に合った紙を探すのは楽しいものです。
おすすめの万年筆について書いていますので、良かったらコチラもどうぞ!
プラチナじゃなくてセーラーな。
ご指摘ありがとうございます。
修正しました。