私が実際に上司から言われたことをもとに、言ってはいけないこと・やってはいけないことをまとめてみました。
ただし、辞めようとしている部下を引き止めるのはかなり無理ゲーです。
辞めるってことはよっぽどの覚悟がないと言い出さないので、退職をちらつかせて給料アップや昇格を要求しようとしてるみたいなものじゃない限りはその時点でほぼゲームオーバーですが、僅かな望みでも可能性を見出したいなら、やってはいけないことを紹介します。
部下が信頼してない人が引きとめようとする
よっぽど話術に自信があるのなら別かもしれませんが、私はこの時点で無理です。逆効果になることのほうが多いのではないかと思います。
「もう無理だー!!辞めるよー!!」ってなってる人に、相手のことを信頼して「もう一回やってみようかな・・・」と思わせなきゃならないのに、最初から信頼してない人の言葉なんて心に響きません。
そもそも聞く耳を持たないので。
私は何も生まれることのない不毛な時間だと思って臨みました。(ブログネタとしては生まれてるんですけどね。)
「君が必要だ」なんて言われたとしても白々しくて逆に不快感すら覚えます。
最初から心を閉ざしているので自分のことを相手に話そうとは思わないし、言われたことに対して「それは違う」と思っても言い出さずに「やっぱりこの人はわかってくれない」と更に壁ができていくだけです。
こんな状態だと一つのミスで命取りです。
部下は上司の言葉に過敏になっていて、もはや揚げ足取りのようにダメな発言を見逃しません。
信頼している人の発言なら見逃しても、信頼してない人の発言は見逃しません。
もしかしたら社会人5年目くらいまでの若い人ならまだ何とかなるかもしれませんが。
上の偉い人が時間作ってくれて話を聞いてくれたら人によっては思うところがあるかもしれません。
そうでもないのであれば、その部下が信頼してるであろう人に引き止め役をお願いしたほうがずっと良いです。
業界で力を持っているとかでない限りは辞めようとしてる会社の権力者なんて全く怖くないですし。
ただし私のようにひねくれてると、辞めることを話していなかった人が来たら「セコいことしやがって」と思ってしまうかもしれません。
主語が自分じゃない
例えば、「会社は辞めてほしくないと思っている」と言った言葉。
これ直属の上司が言った時点で完全アウトです。
「えっあなたは!?あなたは思ってないのね。」ってなります。
「社員に辞められたら、あなたの会社からの評価が下がるもんね。やっぱり保身のために引きとめようとしてるだけか。」って解釈されてマイナスでしかないので、もうおしまいです。
相手が本心で話してるのかってところはかなりシビアに観察されています。
本気で相手のことを大事に思ってるわけじゃないのなら、言葉だけで説得しようとするのは無理です。話さないほうがまだマシです。
ちょっとした言葉遣いだけでどんどん印象が悪くなっていきます。
なんでも頭ごなしに否定する
会社が合わないとか会社で実現できないことをやろうとしているから辞めようとしているわけです。
説得しようと必死で部下の発言を否定してしまうのかもしれませんが、会社理論で否定しても反発しか生まれません。
理解しようというスタンスで話を引き出すのは良いのですが、それらをすべて否定されていくと溝が深まるばかりで完全に逆効果です。
辞める決心をしてるわけで会社に残りたいと思っているわけではありません。
部下が会社を辞めようと思うに至った原因の解決のために部下の気持ちに寄り添い、自分も尽力するスタンスじゃないとうまくいくものもうまくいきません。
万が一、小手先の言葉で会社に残ってくれたとしても根本解決にはなっていないので、すぐにまた辞めようとするでしょう。
会社の制度が障壁になっているなら、それを変えるために動く。少なくともその姿勢だけでもまずは見せる。
間違っていると思っても否定してはいけません。
否定されていくと「ああ、ありがとうございます。やっぱりこの会社じゃダメってことがよくわかりました。辞めます」と、辞める後押しをすることになります。
引き止めるときにやってはいけないことのまとめ

以上が実際に私が体験した上司との面談をもとに、これはダメだと思った引き止め方です。
逆に信頼している上司の場合は、会社の中でなんとか私の希望を叶えて解決できるところを探っていけないかというスタンスで話してくれました。
前者の悪い上司は自分(上司)本位でしかないですが、後者の良い上司は相手(私)本位で考えてくれるので全然印象が違います。
普段からそういったところが現れているから信頼するしないも大きく違うんでしょうね。
そんな良い上司に出会えたことは本当に良かったと思っています。
人間関係を構築するうえで『人を動かす』は名著です。
私自身、部下やプロジェクトメンバーとの関係づくりで役立ちました。
今でも手元において時々読み返しています。