
万年筆を受け継ぐということに対していただいたご意見の中で予想外だったのが、他の人の書きグセがついた万年筆なんて使えないということ。
これって誤解というか、私の中ではほとんど問題ではないと思っています。
まず、書きグセに馴染むということは万年筆を愛用する方ならご存知の方が多いと思います。
ペン先がわずかに摩耗して使用者の書きグセに合うようになっていき書きやすくなる。
万年筆の魅力の1つである育つということです。
そして他人の書きグセに馴染んでしまった万年筆が使えないのか? というとそんなことはないと思います。
馴染んだ万年筆の気持ちよく書けるところ、いわゆるスイートスポットが自分に合っていれば良いのです。
私は今までオフ会で他の方の万年筆を試し書きさせていただくことは何回かありましたが、書きづらいように感じたことは今までに一度もありませんでした。
万年筆を愛用するようになると持ち方を意識して、筆圧を抜いたり寝かせ気味で持ったりとするようになって、持ち方が近くなる場合も多いのかもしれません。
それによって他の方の万年筆でも書きやすく感じることが多いのではないかと思っています。
もちろん書きづらい場合も大いにあると思います。
相手の方に癖があるか、自分に癖があるか。ペンを持つ角度が合わないか。原因は色々あるでしょう。
実際に中古ショップで試し書きすると、合わないものもよくあります。
そんなときでもペン先を調整すれば良いのです。
調整さえしてしまえば他の人に馴染んだペン先が自分に最適化されるので全く問題なく、むしろ使いやすくなります。
私は東京で数回開催されている万年筆調整講座を1回受講して、自分でも少しは調整をできるようになっています。
万年筆調整講座についてはこちらの記事に書いていますので、気になった方は読んでみてください。
興味があれば私のように練習してみるのも良いと思いますが、講座などで教えてもらわない限りはなかなかハードルが高いように思います。
以前ネット検索したのですが、あまり情報は転がっていませんでした。
体系立ててまとめられたサイトがあると良いのですが見当たりません。
また、私が受講した万年筆調整講座の類のものを他に聞いたことがありません。
私が受講した講師の方はこれからも開催する予定とのことだったので、東京近郊の方は受講できるチャンスがありそうですが、遠方の方だとなかなか難しいかもしれません。
素人が下手にいじると大事な万年筆を壊してしまうリスクがあります。
自分ではできない場合は各所で開催されるペンクリニックなどでプロの方に依頼するのが一番安心でしょう。
万年筆調整講座の講師の方に調整していただいたプレピーと自分で調整したプレピーを比べてみると、やはり歴然とした差があります。
そんな訳で他人の書きグセがつくということについてはあまり心配はいらないと思っています。
おすすめの万年筆について書いていますので、良かったらこちらもどうぞ!















