
ドイツメーカー『ロイヒトトゥルム』社の社名を冠しているノート『ロイヒトトゥルム1917』。
文具ソムリエールの菅 未里さんが紹介されていて存在を知り、その後に文房具がキッカケで知り合った方が愛用されていて、そんなにも良いものなのかとずっと気になっていました。
しかしこのロイヒトトゥルム、値段がかなり高いのです。
A5サイズ1冊で税抜3500円。
ページ数は240もあるので、一般的な大学ノートが60~80ページなのに対して3~4倍ものページ数あります。それを加味して4分の1で計算したとしても約900円。
日本には100円でも万年筆のインクで裏抜けしにくい優秀なノートがあるのですよね。無印良品とか、キャンパスノートとか、ダイソーの高級筆記具用として売られているノートも優秀です。
こうした安くて良いノートばかり使っているので、どうしても高いノートに手を出すことにためらってしまいます。
そんな私なのですが、以前にご紹介したバレットジャーナルのガイド本でのプレゼントキャンペーンで運良く当選し、バレットジャーナル版のロイヒトトゥルムを頂いたのでついに使うチャンスが訪れました。

この2ヶ月ほど使ってきたのでご紹介します。
バレットジャーナルはさすがのやりやすさ。とても快適。でも個人的にはやや難あり・・・という感じです。
ロイヒトトゥルム1917<バレットジャーナル>のレビュー
まずは見た目と機能の特徴です。
ノートというよりも手帳というような感じで、ポケットやしおりがついていたりと色々と充実しています。
- A5サイズ
- 中身はドット方眼
- ゴムバンド付き
- ポケット付き
- しおり3本付き
- 仕分けに便利な表紙や背表紙用のシール付き
最近は持ち運びと筆記しやすさのバランスでA5サイズが一番気に入っているので個人的にピッタリサイズ。
方眼ユーザーなので、ドット方眼なのも良い。
方眼罫のほうが好きですが、妥協できる範囲です。慣れてみるとドットの方が主張が強くなくて書きやすいかも。少々はみ出しても気になりにくい感じがします。


ゴムバンドについては書類や小物などノートに物を挟んでおく場合にはあったほうが安心ですね。
カバンの中で開かないのも良いところ。
紙のポケットが裏表紙側の内側についています。
蛇腹のようなつくりで取り出すときは開くので取り出しやすくなっています。閉じるとぺったんこになるので厚みのあるものは挟めないですね。付箋やメモ用紙などちょっとしたものを挟んでおくには便利です。


しおりは通常版だと2本のところ、バレットジャーナル版では3本ついています。バレットジャーナルだと色々なページを開くので、しおりは多いほうが便利ですね。
私の場合だと以下のページを運用しているので、開くページが3箇所以上あることになります。
- インデックス(目次)
- マンスリーログ
- ウィークリーログ
バレットジャーナルには超快適
バレットジャーナル版というだけのことはあって、手間が減ったり、使い勝手が良いように工夫されていたりと快適な仕様になっています。
具体的にはこちら。
- 代表的なページが用意されてる
- ページ番号が振られている
- しおりが3本
バレットジャーナルではおなじみの『Key』『Index』『FutureLog』のページが用意されているのと、ページ番号があらかじめ振られているので手間が省けます。
ページが用意されてしまっているのは自分できれいにデザインしたい人にはかえってデメリットかもしれませんが、私のようになるべく省エネで運用したい人にはメリットです。




他のノートではページ番号は新しいページを使いはじめるたびに自分で手書きしてました。特に手間には感じていなかったのですが、この作業がなくなってみて快適さに気づきました。
万年筆を使うことが多いから余計にかもしれませんが、インクが乾く前に擦ってしまったり閉じてしまったりすると汚くなるので少し注意が必要で地味~に手間がかかるのです。
しおりが3本もついているのはなかなか見ない特徴ですね。あっても2本までのことが多いような気がします。
バレットジャーナルは色々なページを同時に運用するので、しおりがたくさんあるのは素晴らしい。
それぞれ色が異なっていて、細かいところも工夫されています。
分厚く重い


ノートというよりは手帳って感じですね、これは。とにかく分厚い。
隣に普通の大学ノート(80ページ)を置いたところ、厚みにものすごい差が・・・
ハードカバーなうえにページ数が240というところを考えれば当然といえば当然なのですが。
この厚みのためにノートカバーは使いづらいです。
私は手帳は使わず方眼ノートを使っていて、ノートの保護と機能性アップのためにノートカバーを使っています。
ノートカバーは何種類も持っていて、コクヨのシステミック、キングジムのクラフトノートカバー、レイメイ藤井のダブルファスナーカラーマルチノートなどなど・・いろいろ試したものの、ロイヒトトゥルムは厚すぎて装着できず。
ギリギリ装着できたとしてきちんと閉じられなかったり、明らかに歪んでいたりと不格好な見た目に。
この厚みに対応しているものを個別に探した方が良さそうです。
結局ノートカバーは使用せず裸のままで使っています。
ハードカバーでとても丈夫なので、裸でも特に問題はありません。(目立たないですが細かい傷はついてます)
厚いだけでなく重さもあります。持ってみると結構ずっしりときます。測ってみると約400g。
近年タブレットもだいぶ軽くなってきてipad miniが約300gなのでそれよりも結構重いです。
万年筆では思いのほか裏抜けする


写真では裏側に書いた「○○月」がうっすらにじんでいます。
太字で書いたので裏抜けしやすい条件ではあるのですが、これで裏抜けしないノートもたくさんあるので気になってしまいました。
耐える方ではあると思いますが、値段の割には抜けるんだなという印象。
値段はあまり関係ないってことですね。紙とインクとの相性もありますし。
ちなみにインクはパイロットのブルーです。パイロットのブルーやブルーブラックでも中字や細字ではほぼ裏抜けなしなので、充分万年筆を使える部類に入るとは思います。
まとめ:ロイヒトトゥルムはいつも持ち歩くよりも据え置きとして使いたい
唯一のバレットジャーナル公式ノートと言われるだけのことはあって、バレットジャーナルを運用する上ではとても快適です。
必要なものが最低限用意されていて、バレットジャーナルで大事な自由度を損なわずに手間を削減できます。
税込3850円という値段の高さもノートと言うより手帳として考えれば、そこまで高いものでもなくなるかもしれませんね。ページ数が多いので長く使えますし。
この快適さは代えがたいものがあるのですが、個人的には日々書く量がそこまで多くないので、こんなにページ数はいらないのです。今のペースだと1冊で半年くらいは持ってしまいそうです。
それよりはころころ新しいノートをおろして使う方が性に合っているようです。そしてお気に入りのノートカバーを使えない点が結構残念でした。
きっとロイヒトトゥルムを好きな方は表紙の美しさもあわせて好きなので、カバーを掛けてしまうなんてとんでもないという感じかもしれません。
でも憧れだったロイヒトトゥルムを使うことができて満足です。自分の好みをより知るキッカケにもなりました。
使ってみるって大事!
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